“正しい管理職”が組織を潰す理由
組織を見ていると、こういう管理職に出会うことがあります。
- 言っていることは正しい
- ルールを守っている
- 責任の所在も明確にしている
- 無理なことはしない
一見すると、理想的な管理職です。
しかし不思議なことに、そのような人がいる組織ほど成果が出ないことがあります。
なぜでしょうか。
■ 結論:正しさは「動かさない力」になる
正しさは、組織を前に進める力ではなく
止める力として機能することがある
特に管理職においては、これは致命的です。
■ “正しい管理職”の特徴
① 自分は判断しない
「確認します」「持ち帰ります」「上に相談します」
一見、丁寧で正しい対応です。
しかしこれは、判断責任の回避でもあります。
② 責任範囲を明確に切る
「それは担当外です」「ここまではやります」
これも正しい。
ただし、組織としては誰も越境しない状態になります。
③ 前例を重視する
「今までやっていない」「リスクがある」
これも合理的です。
しかし結果として、新しいことは何も起きません。
④ 部下に任せる(丸投げ)
「現場に任せる」「主体性を尊重する」
聞こえは良いですが、実態は関与不足です。
■ なぜ組織が潰れるのか(構造)
① 誰も意思決定しない
誰もリスクを取らない状態になります。
② 責任が分散される
「自分の範囲外は関係ない」が蔓延します。
③ 挑戦が消える
現状維持が最適解になる構造になります。
④ 思考停止が伝播する
“動かない組織”が完成します
■ 本質的な問題は「責任」ではなく「解釈」
本人たちは間違っていないという点が重要です。
- 真面目
- ルールを守る
- 失敗を避ける
問題は、
「管理職とは何か」の解釈がズレていること
です。
■ 管理職の本来の役割
① 意思決定すること
情報が不完全でも決める。
② 越境すること
必要なら担当範囲を超えてでも動かす。
③ リスクを引き受けること
失敗の矢面に立つ。
「正しさ」ではなく「前に進める力」が求められます。
■ “正しい人”ほど危険な理由
“正しい人”は否定しづらいという特徴があります。
- ルール違反ではない
- 論理的に破綻していない
- 責任も放棄していないように見える
そのため、問題が顕在化しにくいのです。
気づいた時には組織が動かなくなっています。
■ ではどうすればいいのか
① 正しさではなく「前進」で評価する
結果や挑戦を評価軸にする。
② 判断しないことを問題として扱う
「慎重さ」と「放棄」を分ける。
③ 越境を許容する文化を作る
範囲外でも動いた人を評価する。
④ 管理職の役割を再定義する
「まとめる人」ではなく「動かす人」
■ まとめ
正しいだけでは、組織は前に進まない
正しさが、組織を止めることすらある
管理職に必要なのは、
正しさではなく、前に進める覚悟
もし組織が停滞しているなら、
「間違っている人」ではなく「正しすぎる人」を疑う
必要があるかもしれません。



















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