はじめに
仕事をしていると、つい「構造」や「正しさ」に寄って考えてしまう。
・論理的に正しいか
・全体構造として整っているか
・再現性があるか
これはとても重要で、むしろベースになる考え方だと思う。
ただ、最近感じているのは、
「構造だけでは人は動かない」
という当たり前だけど見落としがちな事実である。
構造は“理解”を作るが、行動は生まない
構造があると、人は納得する。
・なぜそれをやるのか
・どういう順番でやるのか
・何を目指しているのか
これが整理されていると、確かに「腹落ち」はしやすくなる。
ただしここで一つ問題がある。
腹落ち=行動ではない
ということ。
頭では理解しているのに動かない、という場面は日常的に起きている。
人はそんなに簡単にメタ認識できない
よくある前提として、
「構造を理解すれば人は動くはずだ」
という考え方がある。
ただ、実際にはそうならない。
なぜかというと、
人は自分を客観視(メタ認識)できるほど単純ではないから
である。
・自分がなぜ動けないのか分からない
・やった方がいいと分かっているのに後回しにする
・感情に引っ張られる
これは能力の問題ではなく、人間の仕様に近い。
行動を生むのは「気持ち」と「ストーリー」
では何が人を動かすのか。
それは、
気持ちとストーリーである。
気持ち
・やりたい
・悔しい
・怖い
・認められたい
こういった感情がスイッチになる。
ストーリー
・自分はこういう役割だ
・この仕事には意味がある
・ここでやることが未来につながる
文脈や意味付けが、行動に方向性を与える。
構造 × 感情 = 初めて人が動く
ここで重要なのは、
構造か感情か、ではないということ。
・構造だけ → 理解はするが動かない
・感情だけ → 動くが再現性がない
つまり、
構造と感情の掛け算が必要になる。
構造は「正しさ」と「方向」を作り、
感情は「エネルギー」を生む。
この2つが揃って、初めて行動になる。
マネジメントでよく起きるズレ
現場でよく起きるのは、このどちらかへの偏り。
構造に寄りすぎるケース
・正論で詰める
・ロジックは完璧
・でも人が動かない
→「なんで分からないの?」となる
感情に寄りすぎるケース
・雰囲気は良い
・やる気はある
・でも成果が安定しない
→「結局何がしたいの?」となる
どちらも単体では機能しない。
結論:人を動かすには“設計”と“物語”の両方が必要
人を動かすためには、
構造(設計)とストーリー(意味付け)を両方作ること
が必要になる。
・何をすべきか(構造)
・なぜやるのか(ストーリー)
・やりたいと思えるか(感情)
この3点が揃って初めて、人は自然に動く。
おわりに
自分自身も含めて、
「分かっているのに動けない」
という瞬間は多い。
だからこそ、
人はロジックだけで動く存在ではない
という前提を持っておくことが大切だと思う。
構造を整えることは重要。
でも、それだけでは足りない。
最後に人を動かすのは、いつも
気持ちとストーリーである。


















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